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島田研究室    
―メゾスコピック系物性研究室―
Experimental Mesoscopic Physics Group, Department of Engineering Science, UEC Tokyo
 

メッセージ

新型コロナ・ウィルス(COVID-19)禍を皆で乗り越えましょう。そのために、根拠のある情報が有益です。山中伸弥教授のHPを見てください。
 
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島田研究室のご紹介


島田研究室
は、情報理工学部/情報理工学研究科 電子工学プログラムの実験電子物性工学系の研究室です。
研究対象はメゾスコピック系と呼ばれる、ミクロとマクロの中間領域の固体中の電子物性です。
固体と言っても、金属・半導体・超伝導体・磁性体といろいろありますが、これら全てが対象です。 
メゾスコピック系の研究にどんな意義があるのか?
論より証拠、この分野から現れた最も有名なデバイスが,超伝導を用いた量子ビット、つまり量子コンピュータ
の素単位です。現在量子コンピュータは,D-Wave,Google,IBM,Microsoftなどビッグカンパニーがしのぎ
を削って研究をしていることをご存じでしょうか?
このようなサイズだと電子系の量子効果が顕著になります。超伝導はそれ自体が巨視的量子現象ですが,いずれ
にしても,量子効果が未来のエレクトロニクスの鍵を握る。恐らく世界中の研究者はそう考えているでしょう。
たとえば、狭い領域に電子が閉じこめられると、電子のエネルギー準位は、原子などと同じように離散的になります。
そして、メゾスコピック・デバイスでは、そのような電子系にマクロな電極を付けて計測ができるので,ミクロな
世界の量子の性質を取り出して利用できるというわけです。
また、メゾスコピック系は、ミクロ世界を司る
量子力学とマクロ世界と司る古典力学とのつながりを調べる
舞台にもなっているのです。

メゾスコピック系はスケールでは、ナノ・デバイスと言えます。現在私たちの研究室で制御して作る素子の
典型的な最小サイズは数10 nmです。
下の写真は、これまで研究を行ってきた素子の一例です。

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直流電流転写素子(量子電流ミラー素子)    量子電流ミラー効果を用いた微小電流2倍器       走査顕微鏡用のファイバープローブ(試作品)

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単一電子トランジスタ電位計を配された強磁性細線  金電極のナノ・ギャップ           微小電流10倍器

       
   環境インピーダンスを制御した1次元接合列  興味深い性質を示すAlVAl超伝導単一電子トランジスタ

  
      フォノンの生成・検出実験セッティング

島田研究室の研究活動

新奇な現象を期待出来るメゾスコピック・デバイスを作製し、
希釈冷凍機を使った極低温における計測によって、
デバイスの特性を調べます。そこには、デバイス内部で電子系が示している
量子効果が反映され、時として、
思いも寄らない結果が現れます。そこから、現象の本質を抽出し、電子物性としての特徴を明らかにします。
これは,未来のエレクトロニクスの礎を作る基礎研究です。そして、そこに有意性があれば、それを積極的に
使った新しい高度機能デバイスを作製してゆく応用研究を展開。そんな,サイエンスとエンジニアリングの両面
をもつ研究活動を行っています。ちなみに,現在挑戦している高度機能デバイスには,世界最高速で動く
超高感度電荷センサがあります。
「希釈冷凍機って何?」と思われるかもしれません。これは,絶対温度0.1度以下を実現できる冷凍機です。
「そんなものを使って実験しなければいけないの?」と思いますか?実は,D-WaveもGoogleもIBMもMicrosoftも
量子コンピュータの研究は,この希釈冷凍機を使って行っています。この耳慣れない希釈冷凍機は,最先端
エレクトロニクス研究の標準ツール
になりつつあるのです。島田研には,この希釈冷凍機が簡易型2台,
大型2台,計4台あります。電通大で,希釈冷凍機でエレクトロニクスの研究を行っているのは島田研のみです。
所属大学院生は皆,この冷凍機を自分で操って自分の作ったデバイスの量子特性を調べる力を身につけています。

素子作製は、417実験室と隣の東8号館
SVBL(サテライト・ベンチャー・ビジネス・ラボラトリ)の設備を
使って行い、極低温計測は、417あるいは106/107実験室の希釈冷凍機(417:
80mK, 106:40mK)を使って
行います。現状では直流から40GHzというマイクロ波領域までの測定ができます。

また,2016年度から,良質のスピントロニクス応用素子の開発を目的に,原子層堆積法を援用した新手法の
素子形成装置(世界初)の開発を開始し、2019年度に完成しました。開発には、4人の博士前期課程および卒業研究
の学生が関わりました。2020年度には、卒業研究生が、装置に新しい高誘電率薄膜用の原料の導入ラインを構築しました。

発足以来、水柿研究室と共同研究
行っています。
微細素子の作製についての共同作業や、研究室合同セミナー、また随時情報交換を行っています。
水柿先生とは、Sweden Goeteborg にある Chalmers大学のPer Delsing教授(元ノーベル物理学賞選考委員)
の研究室で同じ頃在外研究をしたのがご縁で、現在の共同研究に至っています。
2012年2月には、Chalmers大学のTord Claeson教授(前ノーベル物理学賞選考委員)の訪問を受けました。
(ちなみに,現ノーベル物理学賞選考委員のお一人も知人です。)
2015年度から、セミナーを小久保研とも合同で行うことになり,研究面でも両研究室で協力しています。
基盤理工学専攻内の超伝導デバイスグループということになるでしょう。

国内共同研究
山形大学工学部(米沢市)の廣瀬文彦先生には、室温原子層堆積法に関してご協力いただいています。
群馬高専(前橋市)の平井宏先生とは、半導体2次元電子系の電子物性に関する共同研究をしています。
横浜国立大学(横浜市)の島津佳弘先生とは、層状半導体に原子層堆積法による高誘電率膜ゲートの形成
についての共同研究をしています。

海外共同研究
2015年から台湾中興大学の郭華丞(Watson Kuo)教授グループと微小Josephson接合列に関して共同
研究を行うことになりました。両大学間の大学院生の行き来も始まっています。
2015年度は夏に台湾の大学院生が2人滞在し、島田研で実験を行いました。
秋には、島田研の大学院生が中興大学に滞在し、実験技術を学んできました。
2016年度後期は、Mexico Polytechnique Institute からの交換留学生が滞在しました。
2018年度は春には台湾中興大学
の大学院生が1名滞在し、島田研で実験を行いました。
2022年度後期には、研究室所属GLTP学生が
Chalmers大学のPer Delsing先生の研究室に半年間留学中です。

2019年度の勉強会
    量子力学勉強会勝本信吾著「量子の匠」(B4+M1、春休み~前期)
    超伝導勉強会   (B4、水柿研、小久保研と合同:守屋先生)
     "Introduction to Quantum Electromagnetic Circuits" (後期)
2020年度の勉強会
    統計力学勉強会  (B4+M1、春休み~前期)
    超伝導勉強会   (B4、水柿研、小久保研と合同:守屋先生)
    メゾスコピック系勉強会勝本信吾著「メゾスコピック系」)(オンライン)
    多体問題~BCS理論勉強会 (B4+M1、後期)
2021年度の勉強会
    量子力学勉強会勝本信吾著「量子の匠」(B4+M1、春休み~前期)
    超伝導勉強会   (B4、水柿研、小久保研と合同:守屋先生)
    量子光学勉強会  (全員)
    超伝導量子ビットのコヒーレント制御論文勉強会(全員)
2022年度の勉強会
    統計力学勉強会  (B4+M1、春休み~前期)