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島田研究室    
―メゾスコピック系物性研究室―
Experimental Mesoscopic Physics Group, Department of Engineering Science, UEC Tokyo
 
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島田研での卒業研究などに関心がある学生の皆さんへ

島田研では、卒研生は前期に超伝導現象とそれを利用したジョセフソン接合について、物理的な側面からじっくり学びます。また、水柿研・小久保研との合同セミナーを通じて低温科学や微小接合に伴う物理現象とそれを利用した「単一電子素子」などについて学びます。多くの卒研生は実験的なテーマを選択することになりますが、実験面では、前期は、微細素子の作製技術をゼロから修得していきます。フォトリソグラフィや電子線リソグラフィ、真空蒸着などの技術を身につけます。卒研テーマに従って、自分の作製する素子をCADで設計し、独自の素子作製を開始します。
夏休み後、身につけた技術を基に、自分の研究テーマを追究するための素子の完成を目指して作業を進めます。素子完成後は、絶対零度に近い温度での素子特性の測定などを通じて、研究テーマの完遂を目指します。世界で誰も観測したことのない不思議な電子の振る舞いを観測できるかもしれません。

島田研では、超伝導量子ビットを構成するジョセフソン接合での超伝導電子の挙動などの電子物性を中心として、量子デバイス等を研究しています。ですから、量子力学(量子力学第一・第一演習・第二)、固体電子論(+固体物理工学第二)、熱・統計物理学(基礎・応用)などは履修しておくことが望まれます。これらの知識がない場合には、自分の研究の意味を深く理解することが出来ません。(なお、卒研配属後、これらを勉強する機会もあります。4年次に履修することも可能ですし、卒研着手前の春休みに新4年と新M1とで毎年勉強会をしています。)また、微細素子という物作りをしますから、根気強く作業できること、素子の完成に向けて論理的に作業を考えられること、また、様々な高度な装置を使用するので、注意深いこと、そしてできれば手先が器用なことが望まれます。
研究分野に興味があり、自分から学んでいける人は大歓迎です。学会発表などもしてみたいという、意欲的な人も大歓迎です。

所属プログラムについては、どのプログラムでも受け入れは可能ですが、以上のような研究室の特徴がありますから、電子工学プログラム、物理工学プログラム、の学生さんに向いていると思います。
また、高専出身の学生さんも歓迎しています。いろいろな種類の作業をしますから、これまで身につけた様々なスキルを生かせると思います。

一方、大学院進学者には、基盤理工系のエクスパートとして様々な方向からの能力アップを期待します。自分の取り組む研究課題の理論的な深い把握や、プログラムを開発してのシミュレーション、実験に必要な電子回路の作製や機械工作、そういった理解や技能・スキルを身につけてもらいます。理系のエクスパートとして、必要があればどのような課題にも垣根なく取り組める、そんな人材へ成長してもらうことを期待しています。